日本で高級マグロといえば、「本マグロ」を思い浮かべる方が多いと思います。
その通り
ですが、本マグロと比較される高級マグロに「ミナミマグロ」があります。
「ミナミマグロ」は何処で買える?
一般的なスーパーなどでは余り流通していないマグロで、主に回らないお寿司屋さん等で食する機会があるマグロです。本マグロ同様、気軽に食する機会が少ない高級マグロなのです。
本マグロとミナミマグロはどんなマグロ?
ミナミマグロと本マグロはどう違うのでしょうか?
本マグロ(クロマグロ)は、大きいとで約3メートル・重さが400キロ以上になる事もある大型の回遊魚です。背が黒いので、クロマグロと呼ばれています(目が黒いので、の説もあり)。
ミナミマグロは大きいと約2.5メートル・重さが300キロ以上になる本マグロに次いで大型のマグロで、インド洋で獲れる事からインドマグロとも呼ばれています。背の色は濃い藍色をしています。
どちらのマグロにも、赤身・中トロ・大トロの部位が存在し、それぞれの味が楽しめます。
因みに、関西のスーパーで多く流通しているキハダマグロにはトロ部分はありません。また、回転寿司の「ビントロ」は、ツナ缶にも使われるビンチョウマグロの脂がのった時期のもので、本物のトロではありません。

本マグロとミナミマグロの味はどう違う?

どちらのマグロも美味しそうですね。味はどう違うのでしょう?
本マグロは旨みとほどよい酸味(鉄分の味)があり、ミナミマグロは酸味がありながらもねっとり濃厚な味です。赤身で酸味を味わいたいなら、本マグロがお勧めです。
どちらが美味しいか?となると、甲乙つけがたく、「好み」だと思います。
色合いは、ミナミマグロの方が赤身が濃いと言われますが、本マグロの赤身も濃く、メバチマグロやキハダマグロの赤身の色合いと比べると、両者にそこまでの違いはないと感じます。
トロはどうでしょう?
下記の写真を見て、どちらがどちらだかお判りになりますか?

どちらもキメが細かいサシが入っていて、口の中でじゅわっと脂が溶けるのを想像してしまいます!
正解は・・・
左が本マグロ、右がミナミマグロです。
どちらの大トロも上品で旨みたっぷりの脂で、美味しさを比較するのは難しい高レベルな戦いです。
個人的には、ミナミマグロの大トロの方が、口当たりの良い脂だと思います。

マグロおじさん的には、本マグロとミナミマグロの味勝負は、引き分け(好みによる)だと思います!
そして、どちらのマグロも「天然」ものをお勧めします。
本マグロもミナミマグロも、畜養が盛んなマグロです。
天然マグロよりお値段はお得になりますが、天然との味の違いは歴然です。
マグロは回遊魚で、天然は大海原を泳ぎ続けています(時には時速100キロにもなると言われています)。その分、肉質も締まっています。
一方、畜養(養殖)マグロは限られたスペースを回遊していますので、天然ほどの肉質の締まりはありません。
それが味にも現れています。
天然は身が締まった凝縮した味わいなのに比べ、畜養(養殖)は幾らかぼやけた味わいになります。
脂も天然ものは旨みがありながら、サッパリしているので食べ飽きません。畜養(養殖)の方が、脂が強めに感じます。
天然ものばかり良く書いていますが、畜養(養殖)も品質の高いブランド化されたものもありますので、色々食べ比べてみて、自分好みのマグロを見つけてみるのも楽しいかと思います。